■きっかけ
7年前、麦屋を引き継いで間もない頃、当時はインターネットでの販売は行っておりませんでしたから、ほとんどのお客様がお電話からFAXでご注文を頂いておりました。 私どもは麦屋のうどんはもとより、つゆにも絶対の自信をもっておりましたが、ある大阪のお客様から、「麦屋さんのつゆはまずくなった。前やっていたつゆ(ストレートつゆ)は美味しかったのに残念です。」と言ったお電話を受けました。
麦屋では、私が引き継ぐ少し前に先代の意向で非常に好評であった釜揚げうどん、ざるうどん用のストレーツつゆをやめてしまって、お客様の方で水やお湯で割っていただく「濃縮つゆ」だけの販売になっていました。 なぜそんなに人気であったつゆを販売しなくなったのかと申しますと、ストレーツつゆは味の安定が難しい、冷蔵での日持ちが短い、そして何よりつゆをつめる為の機械が頻繁にトラブルを起こすという内部的な事情によりだったのです。
私ども引き継いだ当初はその事情は聞いておりましたが、短期間で解決出来る問題でもなく、又、濃縮つゆもお叱りを受けた後麦屋で味見をしてみても、スタッフ全員が「おいしい」と言う感想だった為、まずくなったとおっしゃられたお客様には代品をお送りしてお詫びをしました。 しかし、後日この「濃縮つゆ」の性質があきらかになりました。
原因は「水」です。
何とした事か、私ども「麦屋」は「うどんは水が命」とうたっておきながら、一番水の影響を受ける「つゆ」を私どもが探し求めた「水」ではなく、お客様にゆだねてしまっていたのです。 細かく申しますと、麦屋で食べる「濃縮つゆ」のうどんは、大げさな表現をしますと「世に二つとない」味です。 これが、 私毛利が住む家の水道水で作った「濃縮つゆ」ですと、そこまでの感動を得る物ではなくなります。
さらに、その年高知市内で野外イベントがあり、麦屋も参加させていただいてうどんの販売をしましたが、その水道水との相性が良くなく、3日間のイベントの最中麦屋に水をポリタンクに汲みに帰ったり(往復7時間ほど)、イベント会場近くで良いわき水が出る場所を教えていただいて汲みにいったりと、つゆに関して非常に苦労をしました。せっかく麦屋のうどんだと楽しみにしていただいている方の期待を裏切る事は出来なかったからです。
その経験から、まずはストレートつゆの復活を目指したのです。































