第23回 四万十川ウルトラマラソン100km サブ10への道

2017年10月15日に高知県四万十市、四万十町を舞台に

「第23回 四万十川ウルトラマラソン」が開催されました。

全体的な流れは麦屋スタッフの麦太レポにまかせて、

ここでは、私毛利仁人が完走や目標達成へどのような準備をしたとかが、

これから走られる方に少しでも参考になればと思い書いています。

もちろん自分の備忘録も兼ねます。

(※10月に書きかけていたのを忘れて3ヶ月もたって加筆しました)

 

さて、今年のウルトラマラソン(100km)では、個人的に

10時間切り!(サブ10)を目標としておりました。

その理由は、昨年同じく10時間切りを目標として達成できなかったということ。

そして、その目標を達成することで、ウルトラサブ10の呪いから解放されること。

もう一つは、麦太からの指令で、ストラバのある機能が10時間以内のログデータなら無料でアップできるから、是非とも!とプレッシャーをかけられたこと、です。。。

結果から言いますとギリギリクリア!

9時間58分30秒でした。

普段の生活で10時間のうちの90秒って誤差みたいなもんですよね。

しかし10月15日の僕としては、この90秒は大きいのです。

 

今回サブ10をクリアするために取り組んだ事や揃えたもの、

補給でうまくいったものを書きます。

まず大事なシューズ

今回はHOKA ONEONEのチャレンジャーART3

https://www.hokaoneone.jp/item/detail/1_1_1014761_1/BRORN

サブ10は100kmを1キロ6分以内で走ります。このスピード域であれば軽さよりも快適さを重視しようということで、8月からHOKA ONE ONEで練習をしていました。

又、2週間前のトレイルマラソンの大会で非常に感触が良かったのも、ウルトラマラソン本番で履くことになった要因です。

 

頭はサンバイザーでなくキャップ。サングラスはいらなそうだけどお守りでつけていきました。

パンツはミズノのバイオギアのハーフパンツ。去年はその上にランニングパンツを履きましたが、結局濡れて重くなるだけだろうという判断でランパンは履かず。

自転車やトライアスロンでピチピチには慣れているので、そこまで羞恥心も有りませんしね。

シャツはカステリのランニングシャツ。Tシャツは袖が邪魔に感じるので、レースでは大体ノースリーブです。このシャツはすごく軽くてランの大会ではほとんどこれです。

 

次は補給系です。

スタート前にVAAM、アミノバイタルなどの成分系と、エネルギージェルを2つ。

あとちょこちょこ水分。

 

ランニングポーチの中は、

アミノバイタル 2袋

Magon   2袋

クエン酸 2袋

塩タブ 6個

鎮痛剤 4錠

です。

 

夏のロング走での感じから、水分と塩分を切らさず、マグネシウムを取る。

糖質はエイドでまかなう事にしました。

去年はスピードへの不安もあり、できる限り給水やエイドでもスピードダウンしたり立ち止まったりしませんでしたが、今年はスピードに自信ができたことから、積極的に給水でスローダウンし、ちょっとしたインターバルをかける感じで走る事にしました。おかげで給水もしっかり歩きながら飲むことができ、最後まで足がつる感覚は無かったです。

 

約10kmごとに塩タブを食べ、16kmでクエン酸、36kmでアミノ酸、40kmでmagon。

糖質はエイドでのチョコがほとんどで、その他の固形物はあんぱん半分くらいだったでしょうか。

大会当日は雨でずっと降る予報でした。

走ってるぶんにはさほど気になりませんでしたが、沿道で応援していただいてる方や、ボランティアの方は寒かったろうと思います。

 

さて、走りの方はと言いますと、登り区間の最初20キロを2時間、長い下りと平地の42キロを4時間で想定しました。

が、最初は良かったものの、下り切ってから平地にかかったところで思いのほかスピードに乗れず、又、給水でもまあまあストップしたのもあって42キロは4時間3分。ここで予定より3分オーバーです。

があまり焦りもなく、無理してもいなかったので、このまま進みます。

55キロ付近の激坂区間は全歩きで、まあまあの人に抜かれました(^^;

これも事前のプランだったので全く焦らずです。

で、61.5キロレストステーションのカヌー館を出たのが想定より5分遅れ。

ここまでは遅れてても焦ることはなかったのですが、ここから約5キロは本当にスピードが上がらず、キロ6分を超えることもありました。ちょっとやばい(・_・;

それでも次の給水でマグオン補給してちょっと回復したので、又キロ5分台に戻せました。

70キロ通過は去年とほぼ同じ7時間。もう貯金がない(>_<)

案の定岩間の沈下場所付近の70キロから75キロは苦しかった。キロ6分オーバーが続きます。

77キロ地点は僕の自宅があり、仲間にも使ってもらえるように私設エイドを構えていたので、そこで栄養ドリンクやカフェインドリンク、カルピスなどをとりました。

さて80キロ。ここの通貨が8時間5分半ほどと、ほぼ6分のマイナスです( ̄◇ ̄;)

しかしここでガーミンチャレンジャー仲間の先輩に遭遇し、声をかけてもらったことで、

「まだまだいける!」と言う自身が出てきました。と同時にいくらかスピードアップもしました。

走っているときは大体キロ5分40秒くらい。

でも給水ではまあまあ止まりますので、結局キロ6分くらいになる、を繰り返します。

そんなときふと振り返ると、一度練習も一緒にした麦屋のお客さんが いるではありませんか!

彼は60キロの部で、5時間切りを狙っていたけど少し難しい、5時間半に目標を変えたと行っていました。

60キロの5時間切りは100キロだと10時間切りです。

ちょうどいい!!ということで二人で3キロ〜4キロほど走ったでしょうか。

しかし、60キロの人のペースに合わせていると少しきつかったのか、僕はだんだんと遅れていきます。

先に言ってくれと声をかけることもなく離れて行ってしまったので、またまたマイペースに戻しました。そして給水で休むを繰り返します。

そうこうしていると91キロの給水です。

残り9キロで9時間10分。10時間ギリには9キロを50分で走らなければなりません。元気なうちはいいのですが、この時点でけっこう足にきていたこともあり、半分以上10時間切りは諦めていました。

その給水で100mくらい歩いたでしょうか。

ここで諦めるか、それとも少しの可能性を信じて走り出すか。

 

で、結果走り出すのでした。

1キロ5分半でもギリギリ、最後1キロからの急坂を考えると1キロ5分20秒で行かないと10時間切りは見えてきません。

でもなぜだかここから力が湧いてきて、1キロ5分半を切り、時には5分を切るペースで走ることができていました。

ほんと一心不乱とはこういう状態のことを言うのかもしれないなと、後になってから思います。

残り2キロまでは10時間切りに確信が持てず、本当に

「1秒を削り出せ!」
って感じで走りました。

そしてやっと最後の急坂、残り1キロ強です。

ここにトライアスロン仲間のF君が応援でいてくれ、写真も撮ってくれました。
F君はスタートから途中途中ずっと応援してくれていました。

下の写真がそうです。ちょうど99キロ地点です。

この時点で10時間まで7分ありました。

ここでやっと

「僕もやっと10時間切れるんだ」

と安堵したものです。写真でもその感じが出てるんじゃないでしょうか。

 

そしてゴール!!

タイムは9時間58分30秒

この90秒のマイナスは本当に大きな90秒です。

100kmの間の「走る」「休む」「早める」「遅くする」といった様々な決断の繰り返しがこの90秒に出ています。

そして大きくは残り9キロ地点でやるかやらないかの選択でした。そこでもう無理はしないと選択したなら、この90秒のマイナスは、10分ものプラスとなって帰って来たでしょう。そしてまた1年間10時間切りの呪縛に囚われ、次へ進めなかったと思います。

それを考えると、もし結果的に10時間はきれなかったとしても、思いっきり走りきると言う選択をした方が正しいと思いました。

これは、先人が様々な場面で言っていますね。ほんとそうだと肌身に感じました。

 

さて、ゴールシーンですが、トライアスリートのようにゴールテープを両手で持ち上げてポーズを決めようと思っていたのにうまく持つことができず、ちょっとグダグダな感じになってしまいました(^_-)

ゴールの先にはガーミンチームの先輩ランナーTさんが待っていてくれ、祝福してくれました。

本当に嬉しかったですね。

20キロごとのラップは以下の通りです。

20キロから40キロは長い下り区間ですので、実質80キロから100キロがべストラップですね。

もっと細かく見ると、最後の5キロは26分20秒で、最速ラップも97キロから98キロの4分58秒でした。

完全なるネガティブスプリットです。

 

走り方も人それぞれで、初めに突っ込んで粘り切る方が得意な方と、イーブンペースが得意な方、最初少し緩めに入って最後頑張るのが得意な方などあると思います。

僕は今までランやバイク(自転車)、トライアスロンなどの大会に出た経験から、

やっぱりネガティブスプリットが自分には合っていると思います。

ずーっと頑張るより、頑張る時間が短い方があっていますね。

これは気性的なことと体質的なことからくると思います。

自転車でいうとパンチャータイプといった感じです。

1時間を超えるような長ーい登りは嫌になりますもんね(^_-)

 

今回の四万十川ウルトラマラソン100kmのサブ10は、事前のトレーニング、用具、補給など結果的に「ハマった」事が多く、もしかしたらまぐれだっったのかもしれません。

しかし、そのまぐれを引き起こせたのも、事前の準備と戦略だったと思います。

 

今マラソンシーズン真っ只中で、フルマラソンの完走や自己ベスト更新を目標に頑張られてる方も多いと思います。

僕も今シーズンはフルマラソンでサブ3というのが目標です。

個人個人の目標に向かって、悔いのない準備と走り方や補給の戦略を立てて頑張りましょう!