報酬系に訴える美味しさって!?

前回のブログで「報酬系に訴える美味しさ」について、最後まで書ききってなかったですね。

「報酬系に訴える美味しさ」

とは「報酬(お金などの対価)や労力を払ってでも手に入れたい、口にしたい美味しさ」のことです。

これはネズミの実験で、「油」が一番報酬に対する度合いが強いことがわかっています。

ネズミに普通の水を与えます。

そして次の日には普通の水を与える組と、油の入った水を与える組に分けます。

そして油の入った水の組には、ある装置を触らないと水が出ないようにします。

これを、どんどんエスカレートして行って、装置を何回も触らないと水が飲めないようにしていきました。そしたらなんと100回以上も装置を触り続けなくてはいけなくなるまで、油入りのみずを欲したそうです。砂糖入りの水は50回程度でした。

「やめられないとまらない」のお菓子も「小麦粉と油と塩」です。

そういえば揚げ物を乗せたうどんも「小麦粉と油と塩または出汁」です。

報酬系の食べ物ですね!

だから毎日食べに来ていただけるお客様が多いんでしょうし、僕を含めたスタッフも毎日お昼がうどんでも飽きないんでしょう。

ここで出汁の話題が出たので、授業で習った順番を少し変えて「出汁」について書きます。

日本で使う一般的な出汁は「グルタミン酸➕イノシン酸」です。

グルタミン酸は「昆布出汁」でイノシン酸は「鰹出汁」です。

実験によれば、昆布出汁単独、もしくは鰹出汁単独より、お互い30%〜50%混ぜたほうが14倍〜15倍出汁が増強されるのだそうです。

これは凄いことです!これをシナジーと言うそうです。

聞いたことありますよね。「シナジー効果」なんていいますから。

2つ以上の物や事や人が組み合わさることにより相乗効果が得られるという意味で使われますが、実はこの「シナジー」は旨味の相乗効果である「グルタミン酸➕イノシン酸」から来ているのだと受田教授はおっしゃられていました。

ちょっとした豆知識です。

この「出汁」はカロリー過多にならずにインパクトの味になるということで、現在非常に注目をされています。

海外ではグルタミン酸を昆布ではとらずトマトでとるようです。

パスタはトマト出汁ってことですね。納得しました。

この出汁も塩分の代わりに報酬系の美味しさとなりうるようです。

取りすぎても健康被害がほぼないのでいいですよ!

最近「出汁バー」なんてお店もあるくらいですからね。

出汁に少量の塩を入れたらホント美味しいです!是非!